たまりば

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生命保険にいくら払うのか?

生命保険の見直しプランニングを行うとき、相談者へ問いかけるとすぐに返ってくる質問。
「今、入っている生命保険に、月々、いくらぐらい払ってますか?」

一方、曖昧な答えが返ってくる質問。
「その保険料はこの先もず~っと変わらないですか?」

そして、かつて"正確な回答"が返ってきた試しが無い質問。
「その保険料はいつまで払うんですか?」

最後に、半ば降参的で『わからない』という回答以外、聞いたことが無い質問。
「最終的にその保険に対して総額いくら払うんですか?」

以上が、我々ファイナンシャルプランナー(=FP)が生保の見直し依頼を受けると必ず質問する"定番"のセリフ。しかし、これは別に相手の"懐事情"や"保険料"を聞き出そうとしているわけじゃありません。あくまでも、現状の生命保険という"契約"に対し、どれだけ中身を把握をしているのかを探っているのです。

生命保険というのは一般の方にとって非常にわかりづらいもの。かといって無保険で過ごしているのも不安なので、「必要だから、なんとなく...」という理由で入る人がほとんどだ。そうなってしまうと、あらかじめ自分で決めた"予算"を優先して、その範囲で保険に入ろうとする傾向が強い。「毎月、1万円以内で入れるなら良いかな...?」とかね。

しかしそれはFPの立場からすると、一番危険な入り方だ。内容をろくに理解せず、いつまで払うのかもわからない"無期限リボ払い"みたいなモノに月々1万円を払う。=年間12万円を払う。=(20代で入ったのなら、60代になる頃には)500万円近く払うことになる。実際には"途中で値上がりするタイプ"がほとんどなので、支払総額は1,000万円を超える契約が普通だ。"予算"のことを意識しすぎて加入すると、大抵はそのような結果に陥るのがオチなんだ。

1,000万円の買い物をするのに、中身を知らない...こんな馬鹿げた話は無い。1,000万円あったら高いBENZ、JAGUAR、PORSCHEだって買えるだろうし、中古になればFERRARIだって買える。安いハウスメーカーだったら一軒家だって建てられる。そんな金額なのに『なんとなく...』という理由でほとんどの人が入ってしまう生命保険っていったい何?

一番の理由は「理解するのが面倒くさい」からだと思う。どちらかと言えば、生保の話というのは「あまり聞きたくない」というのが多くの人の本音だ。聞いちゃったら入らなくちゃいけなそうだし、身内親戚にも保険屋さんがいるし~みたいな感じ。オレが生命保険の営業マンになりたくなかった一番の理由もソレだ。

しかし、一方で近年はいわゆる『保険見直しショップ』や『銀行』へ保険見直しの相談に行く人が老若男女を問わず増えている。これは消費者自身が長年入ってきた保険に疑問を感じ始めた結果ともいえる。

このような環境が浸透してきたのか、おかげさまであちこちから依頼が入るようになってきた。オレからすれば、どこへ出向いても同じ質問、同じ説明をし、それぞれの顧客環境に見合うプランニングを土台から考えるわけなのだが、この仕事をやっていて良かったと思える出来事のひとつが『感謝してもらえること』だ。

よほどの富裕層でもない限り、数百万円というお金は大金だ。しかし、生命保険というのは使う商品・設定次第で数百万円くらいとても"簡単に"節約することができる。月々の食事代、電気代、レジャー代を節約したってたかが知れている。多くの人にとって、自分の資産を真剣に考えるのなら生命保険の内容を軽く見てはいけない。

生命保険というのは、本来、『いざという事態のとき、自分の資産を減らさないようにするために備えるモノ』。それが、生命保険に入ったが故に、保険料支払いで資産を削り取られてしまっては元も子もない。自分の資産だけでは不足を感じる...そのため『保険料で決めるのではなく、必要な分の保障を買う』のが生命保険だということを忘れてはいけない。

今日、お会いした相談者...ごく普通の40代会社員の方であったが、試算してみたところ30代~80歳までの間に総額3,600万円の保険料を払わなくてはならない内容だった。ちなみに解約をした場合に返ってくるのは35万円だ。でもこのような契約は別に珍しいモノでは無い。普段、あちこちの相談者から持ちかけられる保険証券よりも、ちょっと高かったくらいの話だ。



  • 2011年08月19日 Posted byゴンすけ at 22:13 │Comments(0)

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