たまりば

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ヒアリング

この仕事は知識もさることながら会話も重要な武器である。勉強ばかりで知識をかき集めたところで、それが営業マンとして必ずしも役に立つとは言えない。頭でっかちになることよりも、いかに「コイツと会うと多くの情報をもらえる」という印象を相手に残すことが出来るかが重要だ。それが演技であれ何であれ。そのためには我々営業マンにとって"会話"は武器であり、顧客との会話を途切れさせてしまうのは戦場の最前線で"弾切れ"になるのと同じようなもんだ。

さて、そんな土曜日。今日は朝から夜まであちこちでコンサルを行ってきた。ほぼ喋りっぱなしの一日となったが、喋ることは大好きなのでこんな日は疲れを感じない。敢えて言えば喉がカラカラになるくらいかな。会話の中身については、オレにとってはどこで喋ろうと根本的な部分に違いは無いので同じテーマをひたすら繰り返すだけである。しかし、対する顧客の立場としては...特に『生命保険』という商品は『人生の中で、個人が締結する最長の"契約"』だと思っている。何十年にもわたる"超長期的な契約"なんて、人生の中でそんなに何度もあることじゃない。そのような独特な商品を扱うオレには、常に全神経を働かせて"より完璧"なプランを提供する責任がある。対面中は常に全力なんだ。

そこで展開する生命保険の営業というのは、『まずは相手にヒアリングを"徹底的"に行い、次に手書きのイラストを交えて"視覚的"に解説し、そして想定される全ての不安を解消し、最後は相手に期待以上の安心感を提供する。』という至極当然な作業の連続である。オレにとってはマンネリな一連のプロセスであっても、顧客からすれば人生をかけた大きな契約だ。プロである以上、当然、オレだって契約を頂いた後に顧客の脳裏へ『?』が残るような契約書は残したくない。

そのプロセスにおいて、特に重要なのが『ヒアリング』だ。保険の営業のみならず、どんな営業であっても『ヒアリング』を疎かにすれば高い顧客満足度は得られない。ニーズを無視した一方的な商品など誰が買うものか?...いやいや、それが不思議なことに大手生保で加入している方の多くは自分の契約に『?』を抱いているのが実態なんだ。

『無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ。』

何年か前に読んだ本にこんな一文があったのを覚えている。たしか、松下幸之助=松下電器産業(現・Panasonic)創業者の言葉だったはずだ。偉大な成功者が発した言葉は大抵"名言"扱いされるのがよくあるパターンだけど、この一言はとても簡潔に、的確に表現してると思うんだよね。そのせいか、一回しか読んでいないのにナゼか頭にしっかり残っている。

『客のためになるものを売れ。』これは我々保険外交員にも大事なメッセージだ。往々にして生命保険という商品は『保険会社にとって良い商品=顧客にとって良くない商品』であることが多い。ということは、その逆は『顧客にとって良い商品=保険会社にとって良くない商品』ということにもなる。数多くの保険会社、その商品群の中から顧客の不安を払拭できるプランを企画するのがオレの仕事。『ヒアリング』を充分過ぎるほど行っていれば、そのニーズを読み違えることなどあり得ない。ニーズを満たした契約に対して顧客が不満を持つこともあり得ない。

目先の利益にとらわれると目の前の大事な顧客の信用を失うことも多い業界。『ヒアリング』は絶対に軽んじてはならないんだ。

さて、今日はこれからあちこちで集めた『ヒアリング』を集約して設計を練らねばならん。『客のためになる"生命保険"』というのは結構アタマを使うんだが、その結果、とても感謝してもらえるのもこの仕事の醍醐味だ。...その前にお腹もすいたし、続きはファミレスでじっくり考えるか。



  • 2011年09月03日 Posted byゴンすけ at 22:37 │Comments(0)

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